金尾散財衛エ門のエンターティメントは素敵だ!

音楽大好き、芸術大好きの男がつらつら綴るエンターティメント感想記

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芸大美術館所蔵名品展

 芸大美術館所蔵名品展
 1999年10月5日~1999年12月5日
 東京藝術大学美術館
 主催:東京藝術大学 日本経済新聞 NHK
 協力:NHKプロモーション
 
 カタログ:全368P
 製作:印象社

 美術関係者に言わせれば、海外の芸術大学は、大体自前の博物館・美術館を持っているのが「常識」なのだそうだ。ところがいかなる理由からか、わが国における芸術大学の最高峰・東京藝術大学は、ながらく自前の美術館・博物館を持っていなかった。関係者が各方面に働きかけた結果、1999年10月に東京藝術大学美術館が開館される運びになった。この展覧会は、当美術館における初めての展覧会である。
 「見たことあるでしょ、教科書で」というキャッチコピーが、入場券に記載されているが、この展覧会で展示されていた作品の多くは、小・中学校の「図画・工作」の教科書に掲載されたことがあるから、この展覧会を訪問した人の多くは、これらの作品を見て懐かしく感じたかもしれない。かく言う私も、その一人である。


 絵画(日本画・洋画)・工芸・彫刻の4分野157点の作品を見て感じたのは、この大学(前身の東京美術学校・通称「美校」)が送り出した卒業生のレベルの高さである。どの作品、どの作家も日本の近・現代美術を語るにおいて、忘れてはならないものばかりである。特に油絵においては、初期は外国の作品の模倣と感じられる作品が多いが、時代が下るにつれて日本人独自の完成に裏付けられた、独特の語法を持った油彩画が数多く生み出された。油彩画に限らず、ほかの分野においても、外国の芸術理論と日本人の完成が高いレベルで融合した傑作が多く展示されている。
 作家たちの多くは後進育成に尽力し、あまたの有為な人材が多く送り出された。OBの中には、作家の子弟も数多くおり、わが国芸術界における「東京藝術大学」の存在の大きさがわかる。
 だが残念なのは、このとき展示された作品の多くは、教科書で掲載されたことがあるものが中心だった。一般の美術ファンはうれしく思ったかもしれないが、少し美術をかじった人間にとっては、やや物足りなく感じたかもしれない。またこの大学の卒業生には、数多くの女性作家も輩出しているはずだが、彼女らの作品は展示されなかったのは残念だ。
 ただ、この大学が展示に値する美術作品を多く所有していることは事実である。展示品の中には、中国前漢時代の精巧な銅器、白鳳時代の仏画など、貴重な作品も展示されていた。
 最近はOB・OGの卒業作品としての自画像展以外は、めぼしい自主企画展覧会がないこの美術館だが、質・量とも所有する作品のレベルは高いのだから、もっと所有する作品を展示する機会を設けてほしいと思う。

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金尾散財衛エ門

Author:金尾散財衛エ門
音楽・美術・映画など、この世のすべての「美しいもの」と、憲法第9条に代表される「平和」が大好きな、世間一般でいう「ワーキングプア」に所属するしがない中年フリーター。
このBLOGでは、管理人が見たり聞いたりした映画・展覧会・CDの感想をつらつらと綴っていく。
※展覧会の記事は、過去の展覧会についても言及することをあらかじめお断りします。

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